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ブラクラ中学生逮捕は何が問題なのかを分かりやすく解説

2019年03月06日

ブラクラサイトへのURLを掲示板サイトに書き込んだ罪で13歳中学生を含む3名が補導された事件を受けて、Twitterでも様々な議論がされました。

不正プログラム書き込み疑い補導 | NHKニュース

この事件について、自分も最初は何のことかよく分からなかったのですが、調べると警察の対応に問題があると感じたので、どういうことか分かりやすく解説してみます。

まず、問題となったのは、そもそも逮捕された人がそのサイトを作ったわけではないようなのですが、掲示板サイトにそのサイトURLを書き込んだということだけらしいのですが、そのサイトのソースコードが上記のようです。

このスクリプトがどのような動作をするかの解説

このスクリプトについてですが、サイトに埋め込んで実際に動作させてみると分かるのですが、ほとんど迷惑な動作をするものでありません。

単に指定されたメッセージが表示されて「OK」を押すことで次のメッセージが表示される。そこで「OK」を押すと、次のメッセージが表示されます。
これがずっと続くわけです。

一見すると確かに迷惑そうに見えますが、処理としては「メッセージが表示される」というだけのものです。

しかも、昔よくあったブラクラのように、無限に出てきてコンピュータがクラッシュするというものでもなく、「OK」を押さないと次のメッセージが表示されないので、コンピュータに対してクラッシュさせたり、フリーズさせたりといったこともありません。

つまり、「OK」を押さずにそのページを閉じると処理は終了するので、処理を終了するのも極めて簡単です。

つまり、実際に掲示板に書き込まれたURLを踏んでそのページに誘導されても、実害はほとんどないわけです。

昔あったようなブラクラは、そもそも今回の件はメッセージを表示するだけなのでブラクラにも該当しませんが、仮に今同様のブラクラのようなプログラムが実装されていても、最近のブラウザではそういった無限ループのプログラムには対応されていて実行されることはないようです。

つまり、逮捕した警察側に、そういった今回のプログラムがどういった動作をするかの知識が欠如しているために逮捕や家宅捜索にまでつながっているという見方ができます。

どう考えても、今回の件はウイルスに感染するでもなく、コンピュータがクラッシュするわけでもなく、これで逮捕されるのであれば、ちょっとしたジョークで逮捕されてしまうような事態になってしまうでしょう。

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